このブログはSEP(自尊感情を高めるプログラム)についてのお知らせと、藤木美奈子のつぶやきを皆さまにお届けするブログです。「育ちの傷」に悩むあなたや、効果的な対人援助を求める支援者にお届けします。
M君から久々にメールが届いた。
彼は私が京都で大学教員をしていた時のゼミ生のひとりだ。
卒業後、M君にひとつの問題が降りかかった。
それはとある「マルチ商法」に引っかかってしまったことだ。
被害を受けて相談に来られたこともあり、その後どうなったかと案じていたところ、数年後にこのたびのメールが来たのだった。
その一文を掲載する。
・・・
私が以前に関わっていたマルチ商法とこの数年間ずっと戦っていました。先生に止められましたが、失ったものに対する恨みや悲しみのあまり被害者達と一緒に戦っていました。
そしてこの2年あまりでAmebatvや新聞やテレビ、有名YouTuberに取り上げられるようになり6000人いた会員は2000前後まで減らすことができました。
事業家集団 環境とネットやYouTubeで検索をかければ出てきます。
今は復讐のために動いているのではなく社会に対しての警告のために動いてます。
私個人が一番わかりやすく説明されていると思ったYouTubeを2個ほどお送りさせていただきます。日本経済が弱くなって、こんな団体は増えてくると思います。今の大学生に知って欲しいと思うのでお送りさせていただきます。お時間がある時に見てください。
https://youtu.be/RfkbKxTiQS0
https://youtu.be/9aKtaDqzLTU
・・・
そして、終わりはこんな言葉で締めくくられていた。
「この数年でいろいろ変わりましたが、心の傷は残ったままですが、なんとか生きてます」
彼も強くなった。
現在、奈良県での銃撃事件を受けて、ある宗教団体が取りざたされているが、彼らに存在意義があるとすれば、若者に試練を与えるという点においてのみ、と言わざるを得ない。
それにしてもM君は人の命を奪わずにいてくれたことに安堵する。
これには私がかつてM君に施した「SEP(自尊感情プログラム)」も奏功していると思いたい。
今さらながらだが、こうした問題を目にするたび、SEPが「脱洗脳」の目的と役割を担っていることを再認識している。
親から繰り返し繰り返し刷り込まれた思考や価値観に対し、自身が選んだ考え方を上書きすることで自由になる作業とプロセスが組み込まれているからだ。
毒親にしろ、宗教にしろ、マルチ商法にしろ、人の心の隙間に忍び込み、正常な判断を奪い、その人間の行動を操る手口は同じだ。
何かがおかしい、と感じたら、SEPによる脱洗脳を試みてほしい。
最近、このブログを訪問してくださった方、「あれ?」と思いませんでした?
そう、私、失敗してしまって。その理由を書きますね。
今、2022年6月なんですが、
先日、このブログを更新しようとしていた時に、
なぜか大量のブログを消してしまったんです。
え、「かためて消えてる!?」と自分がやらかしたことに驚いて、
なんとか取り戻せないかといろいろやってみたんですが、
もうもとには戻らず、この2年間分の文章を見ることができなくなってしまいました。
この2年間というのは、私にとって大事な期間でした。
とりわけ2021年コロナ過の秋、これまで経営していた障害福祉の事業所を閉鎖、
一念発起、新宿にもSEP研究所を開きました。
「東京ー大阪の往復、いつまで通えるかなー」という心細さも書いてきました。
過去記事をまとめて消去してしまったあとは、
「なんであんなクリックを繰り返してしまったんだ!バカバカ」
「消したってことには何か意味があるんだ」
「ま、それほどたくさんの人が見てくれてるわけじゃないからいいか」
いろんな認知修正を試みたものの、結果ショックでブログから遠ざかってしまいました。
(2週間ほどですけど)。
・・・ということなのですが・・・悲しむのはこれくらいにします。
失くしたものを嘆いてもしかたない。SEPの精神だ。
また書きますね。たま〜に見てね😊
お待たせしました。朝日で反論しましたよ。わが子を性欲の対象にする親を無罪とする判決を許しておくわけには行きません。転載はご遠慮なくお願いします。
https://www.asahi.com/articles/ASM4N7R9HM4NPTFC00C.html?iref=sptop_8_01
藤木です。2/5、日本テレビ報道番組「news zero」から、野田市の事件について取材を受けましたが、番組内ではコメントとして出ませんでした。しかし、櫻井キャスターの解説には私の意見が取り入れられていたと思います。
今回の事件は父親の心理アセスメントの不足、母親のエンパワメントの不足、児相の人材の問題、教育委員会や学校教員の危機感の不足など、多くの教訓に満ちていたと思います。
正直、惜しかった、こどもの命は救えていたと思える痕跡が多かっただけに悔しい事件でした。
その最たるものは母親が、一度あの父親と離婚していながら、復縁していた点かもしれません。次に、母親の両親が娘の夫のDVに抗議するために娘宅を訪問した際、夫は父親に暴力をふるっている、この時に両親はなぜ警察に行き、娘と孫を取り返さなかったのかーー。
それはそうとして、圧力に屈してアンケート用紙を父親に開示した教育委員会のていたらくは言うに及ばずですが、なんといっても鍵は児相にありました。しかし、児相が人員不足とCWの質の向上をいまだ改善できないのはひとえに国、公共の問題。学校教員に虐待問題の研修が行き届かないのも同じことと思います。
ちなみに昨年、私は大阪府下の約1000人の校長先生に虐待防止研修を行いましたが、「うちの教員たちにもこの研修を」と校長先生から依頼があったのはたった一校、東大阪の繩手東小学校だけでした。
最終的には虐待は「金」で解決できる問題とも言えるのです。少子化問題を口にしながら、一方で児童福祉に予算をつけないこの国に未来はないーーこんなことまで私は取材で言うので、TV番組に出してもらえないのかも(笑)。
代表の藤木です。自身も里親として里親支援している私の知人が「里親相談会」を開催します。
私が心理療法士として関わっている大阪市こども相談センター(中央児童相談所)で、引き取ったこどもを虐待してしまった里親さんが、SEP(自尊感情を回復させるプログラム)に参加されることがあります。
「カッとなってしまった」と泣いて自分を責める里親さんに、「血がつながった親子であっても、子育ては難しい面を多々はらんでいるよ」と励まして、なんとか親子をつづけていけるように支援します。
「人を育てる」って大変なことだけど、こどもにとって誰かと「家族」という特別な関係を持って育つことはとてもとても大切なこと。そして里親さんご自身にも人としてかけがえのない学びとなることは間違いありません。
これを読まれた方で、もし関心がおありなら、ぜひ一度お話だけでもうかがってみてはいかがでしょうか。応援します。
●里親相談会を開催します。
親の様々な事情で短期・長期、家庭で親と暮らせない子どもがいます。そんな子どもをご自身の家庭に迎えて、暖かく養育してくださる方を募集しています。また、養子縁組を希望される方のご相談もお伺いします。
当日は里親支援相談員と、里親である私、和田隆博が里親制度や登録方法について、個別にご相談いたします。事前の申し込みは不要、料金もかかりません。里親に関心のある方は、ぜひお立ち寄りください。
○9月17日㊐ 13:00〜16:00
○子どもデザイン教室(地下鉄御堂筋線 西田辺駅2号出口、南港通りを東へ450m)
○主催:大阪市こども相談センター・一般財団法人市民共済会
○お問い合わせ:電話06-4301-3156(里親相談担当)
「日野皓正が中学生に「指導」という名目で暴行を加えた事件に対し、保坂展人世田谷区区長の対応が批判を呼んでいます。過去、教育ジャーナリストとして、体罰や管理教育に対し批判の声を挙げてきた態度と言行不一致しているのではないかというのが、批判の主な内容です」
私も今、テレビを観ていたら、この問題を取り上げていた。
番組のコメンテーターは「容認派」が多い。保坂さんもしっかりしてよ。
私が観た中ではサンジャポの太田光さんくらいかな、真向から批判してたのは。
日野さんって世界的なトランペッターという認識だったけど、結局彼もただのDV男なのね。
この生徒とは「特別な仲だった」「親子のよう」と強調しているけど、なら、やっていいわけ?
この子にも反省すべき点はあるから、謝ったのはそれでよし。でもこれとそれは別の話。
こどもたちが大勢見てる前で、暴力でこどもを封じ込めようとした日野さんもダメ大人だし、
それを「やっていい時もある」なんて擁護している芸能人たちは、もっとダメ。
「理由がどうあれ、暴力はダメなんだ」と本気で言えないなら、
北朝鮮を誰も非難できないし、速攻やり返す対応しかないってことになる。
そういう問題なのよ、暴力はみんな同じなの。
小さな暴力への容認が大きな暴力を生むことがなんでわからないのかな。
体罰教員への研修とか、虐待親の再教育とかやってる私から見れば、
こうした世間の態度がこれまでの努力をすべてダメにしてしまう。
文化をダメにしてしまうのはマスコミではなく、アンタだよ。
やっと新しい本「親に壊された心の治し方」が出版されてやれやれ。
本は3年書き続けたし、その間、WANA関西を法人替えして、障がい福祉サービスを始めたりして、過労だったかも。今になって体中が痛くなってきた。体が「もう痛んでもいい?」って聞いてきた感じ。「いいよ」って言ったとたんにこれ(笑)。
また近いうちに整体の先生(近所で開業してるLGBTのスゴ腕整体師)のところへ行かねば。「あ〜藤木さん、またアホみたいに仕事してたんやろ」って、施術台に組み伏せられるなあ。
ところで私は毎朝オンライン英会話を30分やっています。
今朝、「あまりきれいじゃないけど、尊敬できる有名人を誰が知ってる?」という質問があって、「うーん」と返事につまってると、先生(フィリピン人の若い女性)がチャットボックスにこう書いてくれた。「Oprah Winfrey」
調べてみたら、黒人女性で世界唯一の黒人の億万長者、アメリカの歴史で最も偉大な黒人の慈善家であり、いくつかの評価によって、「世界で最も有力な女性」と称されるとある。その生い立ちを見ると、私と共通点がいくつもあった(お金持ちという点以外は)。彼女もSA(性的虐待)の被害経験の持ち主でもあり、自身の番組でよくその重大性にふれているそう。
私は彼女のように有名でも資産家でもないが、この社会を社会的弱者にとって住みよい社会に変えたいという志を強くもっている点、そしてすでに行動しているところは同じ。そうした人ほど過酷な背景を持っているところがおもしろい。厳しい人生を生き抜いた人が行き着く先は大きくは二つに分かれるのかもしれない。精神科へ行って引きこもるのか、逆に社会に何かを訴える存在になるかだ。
いずれにせよ、神さまは私をアメリカではなく日本に生み落としたし、億万長者という設定にはしなかった。そこにどんな意味があるのか? それでも本を書き、講演という形で人々に語りかけることはできる。さて、今回の本はどんな道をたどるか? 世間はまだ当事者の声を無視しつづけるのか、少しでもこの社会に活かそうとする人物が現れるか? 私の心はいたって静かである。やれるだけのことをするだけだから。でも…ほんのちょっとでもいいことがあるといいなあ(実は、楽しみにしてま〜す)。
今年のSEP支援者向け初級研修もいよいよ来月。
参加者リストをながめると、名古屋、高知と、これまで講演に行ったところから確実に参加がある。
今年は北海道からの参加も。この方は矯正関係、2002年11月、14年前の函館講演で出会った。うれしいね。
先日の徳島講演の終了後、
「私、責めてましたわ、お母さんを」
そんな言葉を口にしていた相談員(教員?)がいたと、主催者から聞いた。
相手を責めてしまうというのはね、まだまだ理解が足りない。
なんでこのお母さんはこうなのか、その背景に思いをいたすことができるようになれば、責めなくなる。
むしろ、うまく子育てできないお母さんをなんとか応援してあげたいという気持ちが生まれる。
すべては「他者理解」から始まる。
それに必要な知識は学習によってかなりカバーできる。
自分の若干のお金と自分の時間を費やし、貴重な休日に研修先に足を運ぶ。
それによって誰かの困難な人生を、出口に向けて背中を押してあげられるようになるなら、どんな休暇より輝くはず。
私はそう信じている。
今年の当事者向けSEPもさまざまな出会いをくれた
中でも、ずっと親から過剰な英才教育を受け、自尊心を低め、自分を見失ってここにたどり着かれたある男性の言葉が忘れられない
「私は幸せになっていいんですね?」
こどもをこう育てたい、という親のエゴがこどもをつぶす
こどもがそれを望むなら別だが、親が、その狭い体験から得たにすぎない自分の価値観を絶対的に信じてこどもを支配する、これを虐待的養育という
あなたの考えは本当に正しいのですか?
それは、もっとも大切なこどもの「自尊感情」を犠牲にしてまで達成すべきものですか?
そんな子育てをつづけていると、将来あなたのこどもを待っているものは「対人関係困難」という精神的な問題かもしれません
その覚悟はできていますか?
躊躇のない、教条主義的な子育てほど怖いものはない、その親も世代間における連鎖の被害者だからだ
そんな時、大阪市こども相談センターが10月から南部にも支所を開設するという知らせがきた
さらに忙しくなるが、私は中央と南部の両方で養育者に関わる
私が担当するのはいわゆる困難ケース
しかし、私はそれほどの苦労を感じない
ただこう問いつづけ、対話を重ねるだけだからだ
「その考えは本当に正しいのですか? なぜそう思うのですか?」、と